不具合現象 | 頻度 | 原因・修理内容 |
ACで電源が入らない | 1件 |
電源ユニットのブリッジダイオードのオープン。同じものがないので,新
電元のS4VB60に交換(本当は6A~10A定格のものが望ましい)。 |
VFOの発振が不安定
(FIX.CHランプが点滅する) | 大半 |
VFOバリコンのGNDリーフばねの接触不良で起き,TS-700系の大半で
この傾向があります。ダイヤルを4・5回往復させることで良くなる場合も
あり,またVFOシールドケースの右側面の調整窓からピンセットなどで
リーフばねをしごいたり,接点復活剤を吹くと直るには直りますが,一時
的な回復なのか長期的に有効なのかは不明です。
尚,TS-700とはバリコンの羽根の動き(回転方向に対する羽根の出入
り方向)が逆になっているのでVFOユニットの互換性はありません。 |
不連続なQRHがある |
VFOのリニアリティが悪い | 2件 |
100KHzずつ校正していくと,最大5KHzほど目盛りずれしています。
バリコンのF直調整が必要と思われるので,とりあえずそのまま。 |
受信感度がものすごく悪く,AM,
SSB,CWでパワーが出ない | 1件 |
10.7MHzのIFTの同調コンデンサ不良。GEN UNITのT2,RX・NB UNIT
のT4,T7,T8がすべてダメになっていました。基板裏に22PFを抱かせ
て同調を取り直しOK。 |
AM,SSB,CWでパワーが出ない | 1件 |
GEN UNITのIFT T1の同調コンデンサ不良。基板裏に22PFを抱かせ
て同調を取り直しOK。TS-120系の8.83MHzのIFTでも時折起きます。 |
パワー微弱,受信感度極悪 | 1件 |
POWER SUPPLY UNITのR9にケミコンが付いていたため-6Vが出てい
なかった。なぜケミコンが付いていたのかは謎。 |
R-DX ONで感度下がる | 2件 | RX BOOSTER UNITのQ1(2SC1117)の不良。交換。 |
全般的に受信感度が10dB悪い | 1件 | 原因不明。FMではR-DXを入れればなんとかなるがAMでは顕著。 |
AM,FMで感度が悪い | 2件 | IF UNITの局発Q7劣化。2SC460交換。 |
AMで感度が悪い
または受信音小さい | 多数 |
IF UNITの検波増幅Q6劣化。Q1からQ6まで2SC460全て交換。
T1,T2再調整(Sメーターは変わらないので,受信音最大にする)。 |
AM,FMの無信号ノイズは出る
が受信音が出ない | 2件 |
IF UNITの局発水晶不良。11.155MHzの水晶が入手できなかったので
10.245MHzに交換。 |
AM受信時にガサガサノイズ | 1件 | IF UNITのQ3不良。 |
FM,AMで受信音出ない | 2件 |
IF UNITの局発が発振していなかった。Q7交換で受信できるようにはな
ったが,かなり感度が悪いのでQ1からQ11まで全て交換。 |
FMの無信号ノイズが小さい | 多数 |
IF UNITのリミッタQ8~Q11の劣化。2SC460交換でOK。Q8~Q11は
ゲイン低下していることが多く,Q11-Q10-Q9-Q8の順に交換していく
とどこかで良くなりますが,できれば4個とも交換してしまいましょう。
注:この不具合が起きると,必ずスケルチ不良も発生します。 |
USB,CWの送受信ができない | 1件 |
CAR UNITの10.7015MHz水晶不良。ジャンク機から外して交換。
注:TS-700とはヘテロダインが逆のため,USB/LSBのキャリア周波数
もTS-700と逆になっています。 |
USBとLSBでノイズ音調が違う | 3件 |
キャリアポイントずれ。と言うよりも,経年変化でSSBフィルタの特性が
変わってしまったようです。フィルタの特性にキャリアポイントを合わせて
やれば一応OKなのですが。。。いろいろ副作用も出ます。 |
LSBで送受信できない | 1件 | BANDスイッチ接触不良が原因。接点復活剤で処置。 |
全く送受信できない | 2件 | BANDスイッチ接触不良が原因。接点復活剤で処置。 |
受信音が出ない | 2件 | スピーカーの断線。 |
AMで受信音が出ない | 1件 | MODEスイッチの接触不良。接点復活剤で処置。 |
DRIVEが左回し切りで感度が
ピークになる | 数件 |
RXBの+9Vズレ,POWER SUPLLY UNITのVR2再調整。
DRIVEを中央にして51.5MHzで送信のピークになるようにVR2を調整し,
そこで受信感度がピークになるようにRX・NB UNITのT1~T3を調整する
と送受信のピークが合います。これを調整した後は必ずVR1で12Vの調
整も行います。 |
パワーが出ない(受信はOK) | 1件 |
BAND SW基板のD6が不良で,送信時にVCVがかかっていなかった。
汎用ゲルマダイオードですが交換はけっこう大変です。 |
パワーが出ない(受信はOK) | 1件 | MIX UNITのSN76514N不良。 |
送信にならない |
| リアパネルのMTプラグがささっていなかっただけ。 |
送信にならない
または,時々送信にならない | 半数 |
CALスイッチの接点不良。何回かカチャカチャやっていると良くなる場合
もあります。接点に1Aくらいの電流を流しながらやると効果的ですが,
流し過ぎると接点が溶接してしまうので要注意。
2回路2接点のスイッチの,使っていない側に配線変更して直す方法も
あります。スイッチをパスさせてCALを完全に殺し,ともかく送信できるよ
うにしてしまう最終手段もあります。 |
CALにならない
または,時々CALにならない |
CAL OFFしてもマーカー信号が
弱く受信できる | 1件 | MKR UNITのQ1不良。2SA562交換。 |
AMのパワーが少ない | 4件 |
AM CAR半固定調整ずれ。VR16再調整(前期のものは回路図にもあり
ませんが,ラグ板にこの半固定が付いています)。
ただし根本原因はどこかの段のゲイン低下だと思われます。 |
1件 | AM CARボリウムに10k/3.3kの分圧抵抗が付けられていた? |
1件 |
AMのキャリアポイントずれ。CAR UNITのTC3再調整(経年変化でSSB
フィルタの特性が変わり,スロープ部分にキャリアがきていたらしい)。 |
パワーが3Wまでしか下がらない | 1件 | MIX UNITの半固定VR2のスライダー欠落していたため交換。 |
パワーが2Wまでしか下がらない | 1件 | MIX UNITの半固定VR2の調整ずれ。 |
パワー調整が不連続に変わる | 3件 | RF POWERボリウムのガリ。接点復活剤でOK。 |
電流は喰うがパワーが出ない | 1件 |
FINAl UNITのT5の半田不良。半田付けを一カ所直すのにFINAL UNIT,
MIX UNIT,LPF UNITを外さなければならずけっこう大変です。 |
20W以上出る! | 1件 | MIX UNITの半固定VR1の調整ずれ。 |
フルパワーでランプが暗くなる | 1件 |
パワーが10W弱しか出ていないのに消費電流が妙に多い。ファイナル
周辺の異常?原因不明。 |
SSBの無変調送信で約2Aも食う | 1件 |
ファイナルのアイドリング過多か??どこかがものすごく熱くなっている
はずだが。。。原因不明。 |
時々感度が低下する | 2件 | 同軸リレーの接触不良らしく,代替品がないのでそのまま。 |
FMの送信周波数ズレ | 数件 | GEN UNITのL4の再調整。GEN出力が10.7MHzになるように調整します。 |
FMセンターメータ振れない | 1件 | MODEスイッチの接触不良。接点復活剤で処置。 |
FMセンターメータ振れ不安定 | 2件 |
CENスイッチ接触不良のため,CENとSを切り替えるたびに指示値が変
わります。何回か切り替えているとたいてい良くなります。 |
FMセンターメータずれ | 半数 |
RX・NB UNITの半固定調整ずれ。VR4,VR1再調整。この時,必ずSメ
ータのスタート点調整のVR4を先に行っておきます。 |
数件 |
後期バージョンのみ:センターメータユニットの半固定調整ずれ。VR1再
調整。これも,Sメータのスタート点調整を先に行っておきます。 |
Sメータが振り切っている | 1件 |
RF GAIN/AF GAINボリウムの端子が,隣のDRIVEボリウムのケースに
触れていた。 |
Sメータが不規則に振れる | 1件 | RX・NB UNITのQ5不良。Q4も同時に交換。 |
Sメータが振れない | 1件 | RX・NB UNITのVR4ガリ。 |
Sメータが振れたまま | 1件 | RX・NB UNITのQ5不良。2SA495がないので2SA1015に交換。 |
FIX.CHランプ点いたまま | 1件 |
HET UNITのスイッチングQ8がオープンになっていたため,前オーナー
がランプの配線を変えていた。2SC2001に交換。 |
FIX.CHランプ点かない | 数件 |
球切れ交換。ボリウムのナットを全てはずしてフリーにしておくとピン
セットが入ります。 |
1件 | HET UNITのスイッチングQ8不良。2SC735交換。 |
VFOの高いほう,または低いほう
でFIX.CHランプが暗くなる | 数件 |
HET UNITのQ6不良(ゲイン低下)。2SC460交換。半田面側のシールド
板を外す必要があります。 |
ダイヤル照明点かない | 1件 | 球が外されていた。 |
1件 | 球切れ交換。 |
RITランプ点かない | 1件 | 球切れらしいがそのまま。 |
BANDランプ点かない | 数件 | 球切れ交換(FIX.CHよりたいへん)。 |
全てのランプ点かない | 3件 | 球切れ交換(かなりたいへん)。 |
Sメーター照明点かない | 2件 | 球切れ交換。 |
Sメーター目盛り板ゆがみ | 1件 |
メーター照明が定格以上のランプに交換されていたため,熱で溶けて
ゆがんだらしい。代替品がないのでそのまま。 |
スケルチがきかない
またはききが甘い | 数件 |
IF UNITのノイズアンプQ12,Q13ゲイン低下。2SC733交換。
注:リミッタ段のゲイン低下でも起きるので,Q12,Q13を交換して直ら
ない場合や,最初から無信号ノイズが小さい場合はQ11-Q10-Q9-Q8
の順に交換していくと直ります。
正常なものは時計の10~11時の位置でスケルチが閉じます。 |
数件 |
同じくQ14ゲイン低下。ロットによっては2SC458が入っており,2SC460
同様劣化が起きます。Q12~Q14は2SC1815GRで問題ありません。 |
バンド毎にFずれ | 1件 |
HET UNITのT4調整ずれ。バンド毎のFずれはT1~T4の調整で合わせ
ることができます。コア位置によってはとんでもない周波数で発振する
ことがあるので注意。 |
53M台で感度悪い | 1件 |
DRIVE調整用の半固定調整ずれ。BANDスイッチの裏側に付いている
VR15再調整(静かにやらないとスライダーがポロッといく)。 |
53M台でパワー少ない | 1件 |
DRIVE調整用の半固定のスライダー欠落。BANDスイッチの裏側に付い
ているVR12交換(コテが入らないのでけっこうたいへん)。ALCが効か
ないようにAMで調整するとピークがよくわかります。 |
RITセンターずれ | 半数 |
HET UNITの半固定調整ずれ。VR1再調整(RIT ONのセンターに合うよ
うにRIT OFFで調整します)。 |
バックラッシュがひどい | 1件 |
ダブルギアのばねが欠落していたのが原因。ばねの再取り付けはか
なりたいへんです。 |