RJX−601
明らかにTR-1200の対抗機で,合理的に1枚基板ですませるなど,家電メーカーな
らではの造りになっています。今でも相当量流通しているようで,何台か入手したら
組み合わせてBESTな1台を作ることもできます。ツマミは全てローレットで差し込ん
であるだけですが,これが災いして抜くのが堅くてパネル清掃の時に苦労します。
ダイヤルの延長軸が太い初期ロット品は,コレクターズアイテムの希少品です。
不具合現象頻度原因修理内容
電源が入らない数件電源スイッチの接触不良。30回くらいON/OFFを繰り返したら復活。
1件DC入力ジャックの配線が変えてあった。
電源を入れるとショート状態1件電源のケミコンC153のショート(信じ難いが・・・)。相当品に交換。
受信音出ず,パワーも出ない1件 リレーまわりのパターンが焼損していた。イヤホンジャックをGNDに落と
すとこうなります。
FM変調がかからない
RITがきかない
2件 VFOのバリキャップの不良。相当品に交換してOK。基板裏側のシール
ド板を外す必要があるのでややたいへん。
AM変調がかからない1件FM/AM切り替えスイッチの接触不良。接点復活剤で処置。
メーターが振れない3件BATT/S&RFスイッチの接触不良。10回くらい動かしたら直りました。
1件メーターの断線。ジャンク品から外して交換。
送信にならない2件マイクコネクタの結線が変えてあっただけ。
ダイヤル目盛りずれ多数下の@参照
ダイヤル目盛り板が空回り1件ダイヤル板の接着がはがれていたもの。接着でOK。
FM受信音が小さい数件 ディスクリのC148不良。IFTに接着してあるスチコンです。
(この不良があると,FM受信時にTP8の波形が0Vを中心に振れない)
AMのピーク点にチューニングする
と弱いFM受信音がノイズっぽい
数件ディスクリを調整すると少し良くなるが根本原因は不明。
AM受信音にガサガサノイズ多数 ボリウム,スケルチの位置に関係無くガサガサ,バリバリ音。HIGH/
LOW切り替えSW接触不良で発生。接点復活剤で処置。
AM受信音にパリパリノイズ1件エージングしたら軽減。原因不明。あまり実害なし。
不規則なバリバリノイズでS9くら
い振れていて,かつ感度も悪い
1件 受信初段2SK37の不良。交換でOK。ただし基板裏側のシールド板を
外す必要があるのでややたいへん。
全般的に感度が10dB程度低い1件初段の2SK37を交換したが直らず。原因不明。
スケルチを閉じてもガサガサ音1件AF段のC127の不良。相当品に交換。
受信音が出ない3件スピーカの断線。相当品に交換。
1件AM/FM切り替えSWのガリ。数回動かして復活。
AMで送受切り替え時に発振する多数 送信から受信に切り替えた時に「ピキャッ」と発振します。リレー接点の
ネバリ??ほぼ全数で起きます。TR-1200でも起きるようです。
パワーが出ない1件 L16の二次側が断線。L15とL16を入れ換えてOK(L15は二次側を使っ
ていないためこの方法ができる♪)。
パワーがほとんど出ない1件プリドライバTR22のエミッタ抵抗焼損。22Ω交換。
2件リレー接点S3-4接触不良。ファイナルに電圧がかかっていなかった。
パワーが0.5Wくらいしか出ない1件これもリレー接触不良??そのまま売却。
パワーが2Wくらいしか出ない2件 ファイナル部のコイルL22のコアがなくなっていた。ジャンク品から外し
て取り付け。
AF出力段の石が非常に熱くなる1件原因不明。
ダイヤルランプ点かない数件球切れ交換。
2件DIAL LIGHTスイッチが他の用途に改造されていた。
メーターランプ点かない数件球切れ交換。
DC入力ジャック引っ込んでいる2件 DCプラグに力をかけたせいかシャーシが一部変形していました。ラジ
オペンチで矯正しとりあえずOK。余談ですが,このリグのイヤホンジャ
ックには+13.5Vが出ているのでご注意を。
DC入力ジャックがゆるい1件リーフスプリングをピンセットで矯正したがあまり効果なし。そのまま。
AM/FM切り替えがガリ半数 程度に差はあれ半数くらいにこの現象が見られます。このスイッチは
直接接点復活剤をかけられませんが,端子部分の穴から「シュワッ」
とやるとけっこう効果があるようです。
AM/FM切り替え,METER切り替
えSWが動かない
1件スライドSWに潤滑剤を1滴たらしてOK。
HIGH/LOW切り替えがプラプラ1件スライドSWのカシメが緩んでいた。ラジオペンチでギュッ!
DIALL LIGHTスイッチが引っ込ん
だまま戻らない
1件スイッチのラッチ機構がさびついている? そのままでまぁいいか。。。
ロッドアンテナがガタガタ1件 根元の絶縁物が割れて,リベットが外れていた。エポキシで接着。
(滑りの悪いアンテナだと,伸縮時にけっこう力がかかります)
ここは一応再調整しておいたほうがいいかな。。。
@VFO合わせ
ダイヤルを52に合わせて,送信周波数が52.00MHzになるように,L5を
調整する。正しくは,ダイヤルの下でL5,上でC32を調整するのが良い
が,通常はL5だけで合います。
Aファイナル調整
@の状態で,送信出力が最大になるようにL22を調整する。
注意:ドライバのL17,L19でも出力が多少増えるが,出力の平坦性が
損なわれるので,石を交換した時以外は触らないほうが良い。
B受信トラッキング
ダイヤルを50.5に合わせてSG信号を受信し,Sメーターが最大になるよ
うにL1,L2を調整する。

ダイヤルを53.5に合わせてSG信号を受信し,Sメーターが最大になるよ
うにC12,C33(セラミックトリマ)を調整する。これを2〜3回繰り返す。
CIFT調整
任意周波数でAMを受信し,Sメーターが最大になるようにT8,T9を調整
する。
DFMディスクリ
任意周波数でFMを受信し,オシロでTP8(AN210の右側)を観測して
波形が0Vを中心に振れるようにT13を調整する。次にT12で波形を最大
に調整する。(電池BOXの穴から調整できます)