SWR・パワー計の部屋

通過型電力計とSWRメーターは原理的に同じものですが,ここでは,進行波電力と反射波電力を測定できる
硬派なものを『通過型電力計』,SWR値として表示するアマチュア的なものを『SWRメーター』と呼んでいます。

クラニシ RW-120D
機器概要:終端型電力計
発売年:定価:19,500円
周波数範囲:3〜500MHz
モード:----
クラニシ製の終端形電力計,下のRW−100Lと同じケースを使っていて,メーターが1個なので,かなり大型のメータ
ーが付いています。レンジは5W/20W/120Wの3レンジで,80W以上は連続使用ができないとされています。
500MHzまで使えるように無誘導抵抗の両側にインピーダンス補正板が付いていて,凝ったことに,その補正板の
曲率をリアパネルから調整できるようにしてあります。さすがクラニシ!?
クラニシ RW-100L(M)
機器概要:通過型電力計
発売年:定価:27,000円
周波数範囲:50/144/430MHz帯
モード:----
当時は「クラニシ計測器研究所」という会社名でした。かなり重量級の通過型電力計で,SWR目盛りはなく,進行波,
反射波ともワット表示なので,付属のモノグラフを用いてSWRに換算します。周波数による検出感度差を補正するた
めにバンド切り替えSWがあるあたりは,ちょっとマニアック。
写真の製品はM型コネクタが付いていますが,同じ型番でN型コネクタモデルもあったようです。
クラニシ RW-1000L
機器概要:通過型電力計
発売年:定価:
周波数範囲:1.9〜40MHz
モード:----
RW−100LのHF版で,10W機,100W機,500Wリニアという当時の標準的な送信出力に合わせて,測定レンジも
20W/200W/1kWの3レンジになっています。600W以上がレッドゾーンになっているのは検出ラインの物理的な
制限なのか,あるいは法定パワーの上限を示しているのかも??
クラニシ RW-102L
機器概要:通過型電力計
発売年:定価:
周波数範囲:144/430/1200MHz帯
モード:----
これで三兄弟がそろったのかな? RW−100Lの差異は,バンドがひとつ上がって1.2G帯が使えること。
144Mと430Mは20W/100Wの2レンジですが,1.2G(1300と書いてある)はハイパワーがありえないという
ことなのか,10Wレンジのみになっています。
クラニシ RW-32L
機器概要:通過型電力計
発売年:定価:
周波数範囲:1.8〜230MHz
モード:----
RW−100Lなどに比べると,かなり近代的なデザインになっています。レンジは5/20/200Wで,それぞれハン
ディ機,10W機,100W機にマッチするようにできています。周波数範囲が230MHzまでというのは,米国の220
M帯対応でしょうか?VHF帯にもかかわらずN接栓が使われています。
クラニシ RP-120
機器概要:終端型電力計
発売年:定価:
周波数範囲:1.5〜15MHz
モード:----
見るからに古そうな形をしており,またインピーダンスが75オームというところからも昭和40年代の製品と思われま
す。20W/120Wの切り替えはわかるとして,周波数範囲が15MHzまでというのはアマチュア無線用としてはちょ
っと低すぎる気もします。実際には28Mでも50Mでもたいした誤差もなく計れるようですが。。。
ケンクラフト QP-200
機器概要:通過型電力計
発売年:1974年?定価:12,800円
周波数範囲:1.9MHz〜150MHz
モード:----
ケンクラフトの通過型電力計。三角柱の形状をしていて,それだけでもズバリ珍品です。同形状のテスターキットもあ
り,同じケースを利用しています。メーターの下にある4つの◎は,そのテスターリードの差込穴の名残ですね。
ダイオードの二乗特性を利用して,パワー目盛りを均等間隔にしているのがミソ。
ケンクラフト QP-220
機器概要:通過型電力計
発売年:197?年定価:
周波数範囲:1.9MHz〜150MHz
モード:----
これもケンクラフトの通過型電力計で,QP−200のデザインを変えたもの。機能的には,アンテナ切り替えがないこと
を除けばTRIOブランドのPF−810とも同じです。
一番下段のLPM−8800と比べてみてもパワーはほとんど同じ指示値で,そこそこの精度が出ており今でも実用に
なります。
TRIO PF-810
機器概要:通過型電力計
発売年:1976年?定価:19,800円
周波数範囲:1.9MHz〜150MHz
モード:----
こちらはTRIOの通過型電力計。内部構造などはQP−200と同じようで,進行波,反射波のほかに実効輻射電力
(=進行波電力−反射波電力)の測定も可能。電力計としては高額にしてかなり大型,かつ重量級で存在感があり
ます。
北辰産業 HS-450
機器概要:SWRメーター
発売年:197?年定価:16,800円
周波数範囲:130MHz〜500MHz
モード:----
なかなか珍しいマルドルのSWRメーターで,V/UHF専用のため,コネクタはN栓が付いています。
パワーレンジのプッシュスイッチにLEDが付いていて,パワーを入れると光るのはお遊びかな?
オスカーブロック SWR-100
機器概要:SWRメーター
発売年:1971年?定価:5,450円
周波数範囲:3.5MHz〜145MHz
モード:----
SWR−200の弟分でしょうか? 内部構造も簡素,50Ω/75Ω切り替えもなし。デザインもほとんど自作品的で,
これでもメーカー製というのがおどろき,これで商売になっていたというのもすごい!
オスカーブロック SWR-200
機器概要:SWRメーター
発売年:1971年?定価:7,250円
周波数範囲:3.5MHz〜145MHz
モード:----
1970年代の超ベストセラーSWR計。メーターの下の「ヒゲ」が特徴。15年以上に渡り販売された機種はたぶん他に
ないのではないでしょうか。ものすごい数が出たためか今でもよく見かけます。50Ω/75Ωの切り替えを,左右貫通
したプッシュSWで行うようになっているのも特徴です。
※後に9,450円→11,300円に価格改定
オスカーブロック SWR-200B
機器概要:SWRメーター
発売年:1973年?定価:8,950円
周波数範囲:3.5MHz〜145MHz
モード:----
SWR−200の色違いバージョンで,途中から加わって,これも約10年の長きに渡り販売されていたようです。
色が変わっている以外,差異はありません。本体添付の校正表がないとパワーの測定ができないので,中古で購入
する場合は要注意(ただし誤差が多く実用性は??ですが)。
※後に9,850円→11,800円に価格改定
オスカーブロック SWR-VVV
機器概要:SWRメーター
発売年:1976年?定価:6,500円
周波数範囲:検出ユニットに依存
モード:----
オスカーブロックのかなり後期の製品のようです。定価6,500円というのは表示部本体の価格で,この他に別売の
検出ユニットが必要です。この検出ユニットが周波数帯によって何種類か用意されていて,HF〜UHFまで使えるよう
になっていたようです。
旭精鋼 ME-UB
機器概要:SWRメーター
発売年:1971年?定価:4,350円
周波数範囲:3.5MHz〜145MHz
モード:----
旭精鋼のSWR計。メーター2個の間にボリウムツマミという,当時のSWR計の標準的なスタイルで,本来はパワー
測定のための校正(ボリウム設定)表が付属していたはずなのですが,たいていは紛失してしまっているようです。
もっとも,フルスケールで校正してあっても,ダイオードの非直線性のため下のほうはなかなか合わないのですが。
旭精鋼 ME-UK
機器概要:SWRメーター
発売年:定価:
周波数範囲:不詳
モード:----
そー言えばこんなのもあったなー。大きさからするとME-UBの兄貴分の実用機ということかな?
パワー目盛りのふり方が変わっていて,100Wスケールと2Wスケールになっています。意味不明。。。
ダミーロードをつないでみましたがSWRは2を示していました。アマチュア向け測定器の精度は所詮こんなもんでしょ
うか(測定器というより,どちらかと言うとシャックの飾り!)。
旭精鋼 ME-UN
機器概要:SWRメーター
発売年:1971年?定価:8,250円
周波数範囲:3.5MHz〜145MHz
モード:----
これも旭精鋼のSWR計。メーターが割と大きく,梨地シルバーパネルでかっこいい! 当時はオスカーブロックやハム
センターなどがSWR計市場のシェアを握っていたようで,旭精鋼は珍の部類だと思われます。
ハムセンター PM-50
機器概要:SWRメーター
発売年:1972年?定価:4,950円
周波数範囲:3.5MHz〜144MHz
モード:----
ハムセンターといえば,オスカーブロックに次いでシェアを持っていたと思います。これは一番安い部類。ハムセンター
の製品は,Mコネクタが後ろ側に出ていて使用時にケーブルが目障りにならない,という特徴があります(それを意図
して設計したかどうかは??)。
リーダー電子 LPM-885
機器概要:通過型電力計
発売年:1976年?定価:16,800円
周波数範囲:3.5MHz〜54MHz
モード:----
測定器メーカーのリーダーがこんなものも出していました。トロイダルコアを使用して,検出感度が周波数に依存しない
優れモノ。しかし感度が低く10W以下ではSWR測定ができないのが難点。
さらに,周波数範囲は54MHzとなっていますが,50MHz帯では10〜20%低めに出るようです。
リーダー電子 LPM-8800
機器概要:終端型電力計
発売年:1977年?定価:22,000円
周波数範囲:1.8MHz〜500MHz
モード:----
こちらは終端形電力計。レンジは150Wまでありますが,80W以上は“レッドゾーン”になっていて30秒以上の連続
使用はしないよう書かれています。周波数カウンタ接続用にリアパネルにBNC出力が出ています。
この前身で同形状でLPM−880というものあったようで,こちらは目盛りが120Wフルスケールになっています。
また,LPM−8800−01というものも存在し,これはメーターの目盛りが上段が5W,下段が150Wになっていて,
QRP用途に適しています。
自宅で現用のものがある日,4割くらいしか振れなくなった。開けて調べたところ,検波ダイオード(1SS16)のガラス
が変形しておりNGとなっていた。相当以前に生産完了しているものなので,試しに1N60を入れてみたが5W,20W
レンジで6割,150Wレンジで8割くらいしか振れない。で,webサイトを探り,アキバで買ってきた1SS106Eなるも
のに替えてみたら,5W,20Wレンジでほぼピタリ,150Wレンジで1割増しで振れるようになり,内部の半固定でピタ
リに合わせて修理完了!ただし430Mでは確認していないのでF特については不明。


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